Wedding Night-The Girdle by gunthern61@yahoo.com Japanese tranration by Sen The wedding night of Peter and Gretchen is unusual, to say the least. 初夜の束縛 by gunthern61@yahoo.com 日本語訳 せん(inamata_riv@hotmail.com) 小さなピーターと大きなグレートヒェンは奇妙な結婚初夜を迎えます Original Text is in "Miscellaneous Sixteen" zone.  大学の新入生オリエンテーションのとき、その女性、グレートヒェンに出会い ました。  僕は、物理学を勉強しようと心に決め、中西部の小さな大学へ入学したのです。 そして行く末は、できれば進学して博士号をとり、教育者か研究者になりたいと 考えていました。  ほかの大学と同じように、オリエンテーションの最初の土曜の晩にダンスパー ティーがセットされていました。1学年の定員は200人で、女子が60パーセントを 占めていましたから、パーティーは、すてきな女の子と知り合う、またとない機会 でした。  ダンスパーティーまでに、ターゲットにしたい、好みのタイプの女の子がいない かと探し、かわいくて小柄なブロンドの女の子を見つけました。その子は、高校 時代きっとチアリーダーをやってたろうなどと想像していました。もちろん彼女は、 ほかの男たちからもとても注目されていました。  その子と出会うチャンスがやって来ました。ダンスパーティーは、まず女の子た ちが靴を脱いで、みんな体育館のまん中に集まるのです。合図があると、男子は 脱いである靴の置き場所にいっせいに駆けより、靴を一つ取ってその持ち主を 見つけその女の子とダンスをするのです。それは、知らない相手と知り合う、 なかなかいい方法だと思いました。  120足の靴のなかから、あのかわいいブロンドの子の靴を見つけました。そして 合図と同時に、まっすぐそれに向かいました。その靴に手が届くというとき、フッ トボール選手のような大男に横から押し倒されてしまいました。転倒したとき、目 指していた靴かどうかはわからなくなったけど、慌てて手元にあったものを掴みま した。なんとかつかんだ靴を見て、びっくりしました。とんでもなく大きなサイズ だったのです。  「うわっ!なんでこんなのをつかんじゃったんだ!」と自分を責めました。  とにかくダンスのパートナーとなる靴の持ち主をさがそうと体育館を見渡して、 そしてその子を見つけました。身長185cmくらいもある大きな女の子で、しかも まるまると太っていて、90kgもかのあるように見えましたが、かわいい顔をして いました。僕のほうは平均以下の体格で、170cm、68kgしかない小柄な男ですから、 ただ彼女を見上げるしかありませんでした。  「でっかい…」そう、心の中でつぶやきました。  軽く挨拶してから、彼女の足元にかがみ、左の足に靴を履かせました。5cmのヒー ルがある靴を履いた彼女は、僕とは20cmもの身長差となり、目の前に立ちはだかって いるかのように見えました。  「僕はピーター・クァント。よろしく。」と自己紹介すると、彼女は「私はグレートヒェン・ ミュラーよ。グレッチと呼んでね。」と答えました。  まもなくフランク・シナトラの曲が流れ出し、ダンスフロアに移って二人で踊り始め ました。彼女はウィスコンシン州の出身で家族は両親と弟と妹がいること、保健学 の専攻で理学療法士になりたいと考えていることを話してくれました。僕が物理学 の専攻で、けっこう賢いことを話すと、彼女は少しばかり感心してくれたようでした。  僕は得意になって、大学ではバスケットボールと野球をやりたいと思っていること を話しました。彼女は、それも目を輝かせて聞いてくれ、バスケットボールは経験が あるし大学でもまたやりたい、と加えて言いました。2年前に彼女の高校のコーチに 誘われてゲームに出たことがあるけど、まだあまりうまくはないから上達したい、 そう話してくれました。彼女の妹のインガは、スポーツが得意だとも話してくれました。  音楽に合わせてダンスをしながら、そんなおしゃべりを続けました。彼女は、外 見はぽっちゃりしているけど、チャーミングで個性的で、なんとなくとてもいい子 だと思いました。  新学期が始まっても、ときおりキャンパスで彼女を見かけると話しかけたくなり、 「ハイ、元気?」と声をかけました。彼女はいつも明るくて、楽しそうにしていました。  1学期が始まって3週間ほどたったころ、グレートヒェンから、学生会館へ来て 欲しい、と電話が来ました。そこに行ってみると、彼女は今にも泣きそうな顔をし ていました。  「ピーター、助けて。物理のテストの範囲が発表されたの。さっぱりわからなく て、どこから手をつけたらいいかわからないの。このままじゃ落第しちゃうわ。こ のテーマについて、教えてくれない?物理専攻のあなたなら、きっと簡単だと思うわ。 お返しなら何でもしてあげるわ!」彼女の声は絶望感が漂っていました。  「グレートヒェン、心配しないで。教えてあげるから。それに、何もいらないよ!」  そう答えましたが、彼女がかわいそうで、それ以上なにも言えませんでした。僕 の方はテストが無事すんでいたので、テスト休みは時間がたっぷり空いていました。 彼女に、ほかのテストの様子を尋ねると、物理以外はすべて及第点ぎりぎりのB評 価だったと返事が返ってきました。残念ながら、この出題範囲は彼女には難しすぎ たのでしょう。でももし合格点をとらないと、理学療法士への道が閉ざされてしま うことになります。とにかく、日曜の2時から特訓をはじめることにしました。  日曜になって、最初の個人レッスンを始めました。するとすぐに、彼女の根本的 な問題点がどこにあるか、わかりました。彼女は物体の動きを考えるときに、外力 を考慮していなかったので、運動力学が理解できなかったのです。2時間かけて、 基本的なところ、速度の概念と、加速との違いについてじっくりと教えました。そ して彼女は、このことを完全に理解してくれました。力学のテストが金曜にあると いうので、次の個人レッスンを水曜にすることにしました。  水曜のレッスンも効果的だったようでした。ほんの1時間弱で、彼女はニュートン の法則と静止力学を理解しました。  レッスンがひと息ついたところで小休止とし、学生生活などの世間話をしている うちに、つき合ってみたい相手のことへと話が進みました。僕は、ジェーンのこと を考えるとどきどきするんだ、と告白しました。あの、靴をとれなかった、小柄な ブロンドの女の子のことです。  グレートヒェンはそれを聞くと喜んで言いました。「彼女は友だちよ。きっと デートの約束を取りつけてあげられるわ。レッスンしてくれたのに比べたら、 ちっぽけなお返しよね。」  「とんでもない!とても大きいよ。あの子は僕とつき合ってくれるって思う?」  「彼女はまともな人だと思うよ。」グレートヒェンが答えました。「会わせてあ げるわ。」  金曜日、理学部の建物に入ろうとドアを開けると、グレートヒェンがにこにこし て立っていました。彼女は僕を見つけると、さらに顔をほころばせました。そして 駆けよってきて、僕の腰に腕をまわして抱き上げ、そのまま空中で4、5回もふり 回されてしまいました。  「ピーター、ピーター、やったわ。いま、進級試験を受けてきたところよ。全部 答えられたわよ。みんなピーターのおかげよ。ありがとう、ありがとう、ありがと う!」  「グレッチ、よかったね。ねぇでも降ろしてくれない?」  「あら?ごめんね。もう、うれしくってたまらないのよ。怒らないでね。」  「うん、大丈夫、びっくりしただけだよ。グレッチは合格したと思っただけだよ ね。結果はいつ出るの?」  「もうわかったも同然よ!」グレートヒェンは答えました。「結果は今度の水曜 に返ってくるわ。でも間違いなく解けたわ。そうそう、来週の金曜は空いてる? ジューンとデートできるわよ。ジューンはあなたのこと、知ってたわ。デートして もいいって。きっとあなたに好意を持ってるわ。だから、あなた次第ね。」  それを聞いて、彼女を見上げて思わず声を出してしまいました。「うれしいよ。 もう、永遠に返せない借りができちゃうよ。お祝いにコーヒーでもおごるよ。」 そう言って、二人で学生会館に向かいました。  学生会館でコーヒーを飲んで話をしていると、グレートヒェンが、ロニー・ロウ という大きな男を知ってるかと、尋ねてきました。よく知っていますとも。彼こそ、 オリエンテーションのダンス・パーティーのとき、パートナー選びで、ジューンの 靴と僕の間に割り込んで入ってきた奴です。  「彼に紹介してくれない?」グレートヒェンはそう頼みました。  「いいよ、ジューンと会わせてくれるんだから、それくらいはお安い御用だよ。」  そして、分かれました。僕はもう、次の金曜の夜のことで頭がいっぱいでした。 憧れのジューンとデートできるなんて。あのかわいく、きれいなブロンドの子と。 夢にまで見そうな気がしました。待望の金曜日がなかなか来ませんでした。  ところが…  人は、心に描いたことを何とかして実現しようとして、うまく行くように願い、 努力するのが普通でしょう。でもジューンと僕のデートはまったく正反対でした。  彼女は自己中心的で、人に親切になどせず、考えも浅く、つまりは愚かな女性で した。自分のことしか話をせず、歴史や文学や政治、そういう知的なものにまった く興味がないのです。僕はデートの途中で頭に来てしまいました。僕の夢は粉々に 砕かれました。誰かほかの人と幸せになってくれればいい。そう願うのが精一杯で、 さっさと別れてしまいました。  そのショックから立ち直るには時間が必要でしたが、グレートヒェンとロニーの デートだけはなんとかセットしました。僕には、彼はあまり利口そうには見えませ んでしたが、女の子にはとてもすてきに見えるのだろうと思いました。193cm、115 kgの逞しい体格で、レスリング部のヘビー級ですから、彼にちょっかいを出そうな んて思う男は誰もいませんでした。  二人がデートをした2、3日後に彼に会いました。彼は手に白い包帯を痛々しく 巻いていました。どうしたのかと聞くと、まちがって建物の壁を殴ってしまい怪我 をしたのだと答えました。そしてグレートヒェンのことは、予想に反して、あまり 気に入らなかったようでした。「彼女はタイプじゃなかった」と…  そのあとでグレートヒェンに会ったとき、ロニーの怪我についての真相を知りま した。  こういうことのようでした。ドライブ中に彼は車を停めて、彼女に抱きつこうと したのです。グレートヒェンは拒否したのに、ロニーはそれを聞き入れず彼女の胸 をもてあそび始めました。彼女は彼の手を引き離すと、思いっきり握りつぶして、 骨を砕いてしまったのです!彼女は車を降り、寮まで3kmの道のりを歩いて帰って きたそうです。  1年生のうち、グレートヒェンも僕も何人かの相手とデートをしました。でも、 二人とも運命の人には出会えませんでした。二人は、どちらからともなく会って、 いろんなことを話しました。我々はお互いのことを気安い友だちだと思っていまし た。学年の終わりの夏休みのうち、ときどき手紙を書いてやりとりしていましたが、 それでも深い仲になるような話題はありませんでした。  しかし、いつまでも新入生のままではありませんでした。いつしか、お互いへの 好意は愛情に変わり、卒業の年には、ついに婚約に至ったのです。  グレートヒェンは出会った頃のぽっちゃりした体型から、筋肉質の体型へと変化 していました。身長も3cm伸び、188cm、100kgに達していました。僕も3cm高くな り体重も2kgばかり増えて、172cm、70kgになっていました。つまりグレートヒェン は僕より9%高く、体重はなんと47%も重いのです。  結婚式の日取りは、5月にある卒業の後を選び、8月15日に決まりました。卒業式 で彼女の家族に会い、彼らと8月上旬を一緒に暮らす予定としていました。  ところが卒業の直前に、僕の両親が自動車事故にあって死んでしまったのです。 僕は卒業式をパスして、いろんな手続をしなければなりませんでした。とても落ち込 みました。両親は僕の唯一の家族でした。兄弟も姉妹も、おじもおばもいませんで したから、まったくのひとりぼっちになってしまいました。でも救いは、結婚が決まっ ていたことでした。新しい家族が迎え入れてくれるのですから。  グレートヒェンの両親がやっている農場には、結婚式の4日前、8月11日に到着し ました。  僕たち二人は、風変わりなカップルだと見られるだろうな、と考えていました。とこ ろがそれは間違いでした。  グレートヒェンの母親は、身長182cm、体重はたぶん90kgを超えていたでしょう。 そして父親のほうは、160cmほどしかなく、しかもやせっぽちで55kgほどしかないよ うでした。妹のインガはグレートヒェンよりさらに少し高くてスリムな女の子で、190cm、 95kgほどでしたが、弟のブライアンは父親の遺伝子を継いだと見え、163cm、57kg しかないのです。この家族の中では、僕が一番大きな男なのでした!  家族はみな、ようやく僕に会えたことを心から歓迎してくれました。また、両親を 亡くしたことに哀しんでくれました。そして、土曜日に、親戚一同の食事会が開かれ、 ここで新しい家族すべてと顔を合わせる段取りだと説明されました。  グレッチの親戚はとても変わっていました。女性はすべてとても大柄で、反対に 男性は小柄なのです。なかでも母方の二人のおばは群を抜いて大きく、二人とも 180cmをはるかに超え、110kgを超えるほどの巨体でした。彼女らは双子の男性 と結婚していましたが、夫たちのほうはどちらも160cmもなく、体重も55kgに足りな い、とても小柄な男性でした。また母方のおじはさらに小さく、155cm、45kgほど のように見えました。でもその結婚相手は183cm、90kgの大きな女性でした。女 性はみんな、アマゾネスと呼べるほどに巨大でした。  彼女の父方も同じような感じでした。おじさんはお父さんと同じくらいの体格で、 その奥さんは178cm、80kgちょっとでしたが、この人が親戚中で一番小さな女性 でした。父方のおばは185cm、95kgで、その夫は165cm、60kgくらいで、まるで 奥さんが連れている子供のように見えました。  つまり、この親戚中で、僕が一番大きな男なのです。それでも、一番小さい 女性よりもはるかに小さいのです!  食事会の前に、グレートヒェン、インガとブライアンのガールフレンドで180cm、 85kgのジョディーの3人が、少しバスケットをしないかと声をかけてきました。 ブライアンと、インガのボーイフレンドのカートに僕を加えた3人の男が参加 することになりました。カートも162cm、54kgと小柄な男でした。  男性は裸、女性はTシャツになって、男性対女性で対戦を始めました。僕が 一番上手でしたが、サポートがなく、リバウンドもまったく取れないので、不利 な試合展開にならざるを得ませんでした。  女子チームが18−12とリードしていたとき、ブライアンがジャンプしてシュート をしようとしました。一番飛び上がったところで、彼をガードしていたジョディーが、 足を地面につけたままで、彼に腕をまわして抱きとめてしまい、そのまま彼を 宙に浮かせてしまいました。ジョディーは「そろそろ飽きたわ」と言うと、ブライ アンを抱いたまま、とうもろこし畑に連れて行ってしまいました。インガもカート に腕をまわすと、持ちあげて歩き去りました。  「いつものことよ。インガはいつも、彼をかつぎ上げてあちこち行くのよ。 それじゃ、私たちは、ほかのみんながどうしてるか、見に行こうよ。」グレート ヒェンはこう言うと、姪たちのところに話をしに行きました。  僕はビールでも飲もうかと、冷蔵庫のほうに向かいました。すると、彼女の おばさんのミルドレッドが、お母さんのドットに話しかけているのが聞こえました。  ミルドレッドはドットに尋ねていました。「グレッチは彼を、ガードルで巻くつ もりなんだろうね?」  ドットはそれに答え、「まだ告げてないんだけど、もちろん話すつもりよ。」 と言いました。ミルドレッドはドットに、彼女がガードルを使わなかった問題を、 切実に話していました。それが、ミルドレッドが犯した人生最大のあやまち だったかのようにさえ聞こえました。  不意にミルドレッドは立ち上がりました。「ごめん、また悪いことが起こった よ。」彼女は男たちがたむろしているところへ向かってずんずんと進んでいき ました。  身を隠しながら、僕はことのなりゆきを見ていました。彼女は夫のジョンを 掴んで腕に抱え、家の中へと引きずり込みました。前に書いたとおり190cm もの身長と、120kg近い体重の彼女に比べると、162cm、50kgのジョンは、み じめなほど細く小さく見えました。何が始まるのか知りたくて、きびすを返して 家の裏手に回りました。そこで見たことは、勉強になりました。  ミルドレッドはか細いジョンを、腋の下に抱えて連れ込むと、壁に押しつけ ました。  「お酒を飲んじゃだめって言っておいたのに、またビールをがぶがぶ飲ん だわね?これというのも、私がガードルを使わなかったせいだわ。私が馬 鹿だった…」  そして、彼をかついでソファのところへ来ると、腰を下ろしてジョンを膝の 上に横たわらせました。その間、ジョンは情けなく泣き喚きながら、「二度と しませんから、ぶたないで!」と懇願していました。しかし、ミルドレッドは 頼みを聞かず、ジョンのパンツを下げると、お尻を思い切り叩き始めました。  10発も打ったあと、彼を膝の上に座らせてやさしく抱きしめて言いました。 「あなたを痛めてると、私の心がもっと痛んでしまうわ。」  僕はそこまで見ると、そっと離れ去りました。  グレートヒェンは美しい花嫁でした。そして5cmのヒールを履き、僕より20cm も高くなっていました。司祭が僕たちを「夫婦として認めます」と宣言すると、 彼女は僕にキスを求めて、優雅に腰を屈めました。  披露宴ではみな、食べたり飲んだり、ダンスをしたりして楽しみました。もち ろん、スローテンポのチークダンスになると、妻たちが夫を抱き上げてダンス フロアへと連れていきました。ミルドレッドの夫のジョンをさがすと、彼は飲酒を ひかえていました。グレートヒェンと僕もまわりと同じように、妻の広い肩に頭を 預けてスローダンスを踊りました。彼女とのセックスが、楽しみで待ち切れませ んでした。  2週間のハネムーンは、森の中にぽつんとある小さなキャビンで過ごすことに していました。夜10時くらいに、そこに到着し、キャビンのドアを開けました。 グレートヒェンは屈んで僕を抱き上げると、「あなたが私を運ぶなんて、無理を 考えちゃだめよ。」と言って、入室しました。そして僕を連れてソファのところまで 来て座り、彼女の膝の上に僕を下ろしました。彼女のすてきな体を撫でている うちに、とても興奮してきました。すると彼女は言いました。「もっと楽な格好に 着替えて、どうするか見てね。かばんに、あなた用の物を入れてきたから。 あなたが準備する間、私もバスルームで用意するわ。」  かばんを開けると、水着のように見える小さな下着が入っていました。 彼女がこれを望むのなら、まぁ着けてみるか…。着替えると、彼女がバスルーム から戻ってくるのを待ちました。  10分ほどすると、彼女がバスルームから現れました。彼女はレザーのビキニを 着て、足には8cmのヒールがついたある革の黒いブーツを履いていました。  グレートヒェンは僕に言いました。 「あのね、ピーター。私たち、きっと結婚初夜にしたいことを考えていると思うわ。 私の考えは、たぶんあなたの考えとは違うと思うわ。だから、まずレスリングを しない?勝った方が1日目の夜にしたいことをして、負けた方が2日目の夜にね。 けっこう公平だと思わない?」  僕は男だよ。どんなふうでも、セックスはセックスだ。もし負けても、大きくて かわいい僕の花嫁とセックスを楽しむことには違いないさ。そう思って答えました。 「わかった。悪くないと思うよ。」  「いいのね?ありがとう。手荒くはしないから。」彼女は言いました。    家具を脇へと押して部屋の中央を広くし、レスリングを始めました。僕は彼女の 足をとって倒そうと、手を伸ばしました。その時、ウェストを背中から両手で掴まれ、 頭を下にして持ち上げられてしまいました。僕は逆さに抱かれた状態で、上下に 揺さぶられながら部屋の中をぐるぐると回されました。  ようやく解放されると、彼女がひとこと言いました。「ほら、そんなんじゃ 勝てないわよ、ハニー。」  休む間もなく、グレッチが上から被さるように襲ってきます。それに手を組んで 応戦しようとしました。しかしこれは失敗でした。ロニーはこれで大けがをしたの です。  僕は力負けして、すぐに膝を床につきました。彼女の意のままに腕を回されて 手を下げされると、再び引っ張り上げられました。腕に引きずられて、体も持ち 上げられて立ち上がらされました。グレートヒェンは組んだ手を放すと、すばやく 僕をがっぷりと抱き込みました。僕は床から宙に持ち上げられ、強い腕力で胴を ぎりぎりと絞られました。息が思うようにできなくなり、意識が遠ざかっていき ました。  気がついたとき、僕は両足を縛られて、彼女の膝の上に横たわっていました。 両手も背中で縛られていました。グレートヒェンはさらに、女性がお腹に巻く ガードルの長い布で、僕をぐるぐる巻きにしようとしていました。  「グレートヒェン、どうするつもりなの!?」僕は叫びました。  「ごめんねピーター、でも幸せな結婚生活のために、こうしないといけないのよ。  もう気がついてると思うけど、私はドイツの血筋なの。私の家系はずっと昔から、 新婚初夜には新婦が新郎をガードルで巻くことになってるの。  ”ニーベルンゲンの歌”読んだことある?ブリュンヒルドがギュンターにくどかれた とき、ギュンターは自分が強いって威張ってたけど、実は彼女より非力だったのよ。 彼女はそれを知って、彼をガードルの帯で巻いて、壁に吊したのよ。 たぶん、それが始まりだと思うわ。本当のことは知らないけど。  知ってるのは、初夜に新郎がガードルで巻かれて始まった結婚生活は、すべて うまくいってることだけ。巻かれなかった夫は、必ず問題を起こすのよ。ミルド レッドおばさんだけが新郎を巻かなかったわ。ジョンおじさんとの生活には、おば さんはとても困っているのよ。いつも問題が起こるの。そんなことになるのはいや なの。だから、私たちの結婚生活のために、こうしてるの…」  そう話しながら、彼女は僕をガードルで巻きあげ、かつぎ上げてバスルームへと 運んでいきました。そして騒ぎ立てている僕をフックに架けて、大声を立てないよう に僕の口をテープで塞いでしまいました。  翌朝7時に、グレートヒェンはバスルームにやって来て、僕をフックから外して くれました。僕は口に貼られていたテープを剥がされ、リビングへと運ばれて、彼 女の膝の上に下ろされました。彼女は縛っていたガードルをほどきながら、腕で僕 を包み、愛していること、そして前夜のことをわかって欲しい、と僕に話しました。  僕は縛られていた痕がひりひり痛み、気持ちも傷つき、そして疲れ切っていまし た。頭を彼女の肩に置きました。彼女はやさしく僕を撫でてくれました。そして立 ち上がると、二階へと連れ上がり、ベッドに横にしてくれました。僕はすぐに、意 識を失ったように眠りに落ちました。  これは24年前のできごとです。この24年間、本当に幸せな日々が続きました。  僕たちの娘ローラは、22才になり、188cm、95kgに成長しました。彼女はあらゆる 面で母親に生き写しです。そしてまもなく、167cm、63kgの男性と結婚します。  ついさっき、グレートヒェンがローラを、話があるから、とキッチンに呼びました。 そしてまた、あの言葉”ガードル”が伝えられるのです。